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【2021年】初詣の参拝には正しい作法をご存知ですか?詣でることの意味と正しい作法・マナーとは

【2021年】初詣の参拝には正しい作法をご存知ですか?詣でることの意味と正しい作法・マナーとは

2020.11.19
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年末年始の行事といえばそのひとつに「初詣」がありますよね。今回は、そんな初詣のそもそもの意味や正しいマナーや作法、気を付けるべきことをご紹介します。また、記事の最後にはおすすめの参拝場所ランキングもご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

そもそも初詣とは?参る意味

毎年多くの人が行う『初詣』ですが、そもそもどのような歴史や意味を持つ行事なのでしょうか?まずは、『初詣』にまつわる基本的な知識から確認していきましょう。

旧年の感謝と新年の願掛け

一般的に『初詣』とは、『その年初めての神社仏閣への参拝』のことで、主に『旧年への感謝を捧げ、新年の願掛けをする』といった目的で行われています。

年中行事の一つとして広く浸透している習慣で、『明治神宮』や『成田山新勝寺』のような人気の社寺ともなると、初詣期間のみで例年300万人をも超える数の参拝者が訪れます。

初詣は、今や日本人にとってなくてはならない伝統行事の一つといえるでしょう。

初詣の歴史・由来

初詣の歴史を紐解いてみると、その起源は『年籠り』という古い習慣にあることが分かります。

『年籠り』とは、新年の豊作や家内安全を願い、その家の家長が氏神様を祀った神社で大晦日から元日の朝にかけて夜通し祈る行事のことです。

この『年籠り』は、やがて大晦日の夜に行われる『除夜詣』と、元日の朝に行われる『元日詣』とに分かれました。この内『元日詣』が、現在の初詣の原型と考えられています。

なお、『年籠り』の名残によって、もともと『元日詣=初詣』とは、地域の氏神様が祀られた氏神神社や、その年の恵方にある神社を訪れて行うもの(恵方詣り)でした。

近年のように、好きな神社仏閣を自由に訪れる風習は、鉄道をはじめとする公共交通機関の発展にともない、誰でも遠方へ気軽に足を運べるようになったことによって広まっていったものと考えられています。

神社とお寺のどちらに行くか

初詣を計画する際に、「神社とお寺、どちらに行ってもよいのかな?」という疑問を持つ人もいるのではないでしょうか。

実は、初詣の際は『神社』と『お寺』のどちらを参拝しても特に問題はありません。

もともと『神道』が土台にあった日本に『仏教』が伝来したのは6世紀のことですが、このとき、『仏』は神道における『神』と同質の存在として日本文化に浸透していきました。これを『神仏習合』といい、神・仏の区別なく信仰の対象とされてきたのです。

明治時代になって、神道の国教化推進や、『寺請制度』への反発などを背景に『神仏分離令』が発布されると、改めて『神道』と『仏教』は別の信仰として扱われるようになりました。

しかし、広く民衆に根付いた習慣が変化することはなく、人はみな初詣の参拝先としてそれぞれの氏神神社や菩提寺をはじめとする社寺を自由に訪れているのです。

いつまでに参ればよいの?

初詣に行くタイミングは人によってさまざまです。「元日になったらすぐに参拝しなければ気が済まない」という人もいれば、「1月中に行ければOK」という人もいるでしょう。自分にとってのベストタイミングを選ぶためにも、初詣におすすめの期間を確認していきましょう。

一般的な感覚は三が日の間

初詣というと、「年が明けたらすぐに行くのがマナー」と考える人もいるでしょう。しかし、初詣について、「必ずこの時期に参拝しなければならない」といった明確な決まりはありません。

一般的には、1月1日~3日の『三が日の間』に行うのがよいと考えられていますが、たとえその時期をはずしたとしてもマナー違反にはあたらないので慌てる必要はないのです。

あえてタイミングをずらすことで人混みを避け、静かな環境の中でじっくり神仏に向き合ってみるのも一つの方法といえるでしょう。

松の内ならOKという考え方も

三が日に初詣に出かけられなかった場合、おすすめなのは『松の内』の間に参拝するという方法です。

『松の内』というのは、しめ縄や門松などの正月飾りを飾る期間のことで、諸説あるものの、『松の内=お正月』と考えられています。

なお、この『松の内』ですが、住む場所によって期間が大きく変わります。関東では1月1~7日まで、関西では1月1~15日までとする地域が多いでしょう。

松の内までに初詣を済ませられれば、『お正月の初詣』としては十分と考えてよさそうです。

喪中の場合

身内に不幸があった場合、初詣に行ってよいものなのかどうか迷ってしまうこともあるでしょう。喪中の参拝については、神社とお寺とでは考え方が異なります。以下、詳しく確認していきましょう。

まず『神社』ですが、そもそも『神道』において、『死』は『穢れ(けがれ)』であり、『忌むべきもの』とされています。神社に穢れを持ち込まないためにも、四十九日が過ぎる『忌明け』までは神社内へ足を踏み入れることは避けましょう。

この忌明け以降であれば、神社を参拝することは可能です。喪中(一周忌前)である以上、『正月飾り』や『年賀状』などのお祝いはNGですが、初詣については例年通り行えます。

一方『お寺』の場合、『仏教』自体に死を穢れとする概念が存在しないため、喪中であろうとなかろうと参拝は自由です。

むしろ、『お寺を訪れること=供養』として推奨されるため、喪中が気になる人はお寺を初詣先として選ぶと安心して参拝できるでしょう。

覚えておこう 初詣の正しい作法

では、いよいよ初詣の正しい作法について見ていきましょう。『神社』『お寺』それぞれの独自の作法から、両者に共通する作法まで詳しく紹介していきます。

神社への参り方

神社への参拝というと、細かいルールが多く面倒と思われがちですが、最低限の作法さえ押さえてしまえば決して難しいものではありません。以下、どのような神社を訪れても安心の基本の参り方を確認していきましょう。

  1. 鳥居前で服装を整え、神様への敬意を込めて一礼する
  2. 手水舎で柄杓を使い心身を清める
  3. 拝殿前で一礼し、邪気祓いの鈴を鳴らしてお賽銭を入れる
  4. 二拝二拍手一拝(神社によって違うこともあるため要確認)で拝礼する
  5. 軽く一礼し、その場を離れる
  6. 鳥居を出たら、改めて境内へ向き直り、神様への感謝を込めて一礼する

なお、参道の中央は『正中』と呼ばれ、神様の通り道とされています。神様に敬意を払うためにも、参道の端を選んで歩くようにしましょう。

お寺への参り方

では、お寺への参り方はどうなのかというと、基本的な流れに神社と大きな違いはありません。建造物や設置されている物の名前の違いを含め確認していきましょう。

  1. 山門前で一礼、もしくは合掌をする
  2. 手水舎で心身を清める
  3. 鐘楼があり、自由に梵鐘を鳴らせるようであれば鳴らして仏様にあいさつをする(有料の場合も)
  4. 燭台・香炉があれば、それぞれロウソク・線香を供える
  5. 賽銭箱の前で一礼し、鰐口(鈴)を鳴らして賽銭を入れる
  6. 目を閉じ、胸の前で合掌する(お寺によっては題目や真言を唱える)
  7. 一礼してその場を離れる
  8. 山門を出たら、本堂へ向き直り一礼する

共通した作法

神社・お寺共に、門(神社の場合は鳥居・お寺の場合は三門)から先は神様や仏様のいる聖域です。「お邪魔させていただく」という心構えを忘れないためにも、出入りの際は一礼を忘れないようにしましょう。

また、手水舎での作法も神社・お寺で共通しています。神様・仏様と会うための穢れ落としとして、ぜひ手順をしっかり覚えておきましょう。

  1. 右手で柄杓を持ち、水をくむ(ここでくんだ1杯を最後まで使う)
  2. くんだ水で左手を洗い清める
  3. 柄杓を左手に持ち替え、右手を洗い清める
  4. 再び右手に柄杓を持ち替えたら、左手を受け皿にして水を流し込む
  5. 左手の水を口に含み、音を立てずに口をすすぐ
  6. 再び左手を清める
  7. 柄杓を立て、残った水で柄を洗い流す
  8. 柄杓を元の場所に伏せて置く

『最後に柄杓の柄を洗い流す』ことは忘れられがちですが、たくさんの人が訪れる寺社での大切なマナーです。意識して行うようにしましょう。

初詣で正式参拝をする場合

神社へのお詣りには、拝殿の外からお詣りをする『略式参拝(社頭参拝)』と、拝殿内で神主のお祓いを受けて行う『正式参拝(昇殿参拝)』とがあります。初詣では、略式参拝をする人が大半ですが、かといって正式参拝ができないというわけではありません。初詣で正式参拝をする場合の手順を紹介します。

参拝の申し込み方

初詣で正式参拝をしたいという場合、社務所にて参拝の申し込みをする必要があります。

多くの場合、当日でも申し込み可能ですが、神社や時期によっては事前予約のみしか受け付けていないこともあるため事前に確認しておきましょう。

社務所にて申込用紙を受け取ったら、名前や住所などの必要事項を記入し、ご祈祷料(初穂料・玉串料)と合わせて納めましょう。

なお、社務所を訪れるまでの鳥居や手水舎での作法は略式参拝のときと同様です。通常よりも神様の近くでお詣りすることを考えて、いつも以上に丁寧な作法を心がけましょう。

ご祈祷料について

正式参拝で必要なご祈祷料に決まりはありませんが、一般的に5000円~1万円が相場といわれています。地方によっては3000円~が目安となることもあるため、あらかじめ確認しておくとよいでしょう。

このご祈祷料を納めるにあたっては、『のし袋』を用意するのが正式なマナーです。紅白の蝶結びの水引きが付いたのし袋を事前に用意しておくのがよいですが、事情によって用意できない場合には無地の白い封筒で代用しましょう。

用意したのし袋(封筒)には、上段に『御初穂料』『御玉串料』『御礼』などの表書きを、下段には参拝者の氏名を記入します。

ご祈祷料は、あくまでも神様への捧げ物です。失礼のないように、しっかりと準備しておきましょう。

礼拝の流れ

正式礼拝に不慣れな場合、何をするのかが分からずに不安になってしまうこともあるでしょう。落ち着いて参加できるよう、基本的な礼拝の流れを紹介します。

  • 【昇殿】順番が来たら、一礼をして社殿に入る
  • 【修祓(しゅばつ)】神職による、儀式前の穢れ落としのお祓い
  • 【祝詞奏上】参拝者の願い・誓いなどを神主が大和言葉で唱え、神様に伝える
  • 【御神楽】巫女による舞の奉納
  • 【玉串拝礼】参拝者自身の手で玉串を神前に捧げる
  • 【護符・撤饌拝受】お札や絵馬・撤饌(神様へのお供え物のおさがり)などをいただく

神社によって違いはありますが、おおまかな流れとして覚えておくとよいでしょう。

初詣には何を着ていけばよい?

初詣にはどのような服装が適しているのでしょうか?神聖な場でもしっくりなじむ、おすすめのファッションをチェックしていきましょう。

暖かく派手すぎない服で

初詣の服装は、『暖かく、派手すぎない』ことを意識して選ぶのがおすすめです。

まず暖かさですが、初詣の時期の神社仏閣は基本的に混んでいるため、参拝にかかる時間がどうしても長くなりがちです。長い時間を屋外で過ごすことを考えると、防寒対策はしっかりとしておく必要があるでしょう。

とはいうものの、暖かければ何でもよいという訳ではありません。『初詣は神様へのごあいさつ』という基本を忘れず、派手すぎることのない、節度ある服装を選びましょう。

落ち着いた色味のワンピースなど、ちょっとしたフォーマルな場でも着ていけるようなファッションを目安にすると大きな失敗がなく安心です。

着物にチャレンジしてみても

中には、「派手めの服しか持っていない」「新年は華やかな装いでスタートしたい」という人もいるでしょう。

そんな人におすすめなのが、着物での初詣です。冠婚葬祭などでは細かな制約が多い和装も、初詣の場合はこれといったルールはありません。個性的で明るく、人目を引くようなデザインも思う存分楽しめます。

面倒なしきたりに囚われる必要がない初詣は、着物デビューの場としても最適なシチュエーションといえるでしょう。

着物での初詣で気を付けること

実際に着物で初詣に行く際は、覚えておきたいいくつかの注意点があります。せっかくの着物を美しく着こなすためにも、基本的なポイントをあらかじめチェックしておきましょう。

着物に合わせて上品な所作を

着物を着る際に、まず意識したいのが『着物に合った上品な所作』です。日本の伝統文化である着物は、構造がシンプルなぶん、着る人のたたずまいや振る舞いのよし悪しが際立ちやすいという特徴を持っています。

大股開きのようなガサツな所作がそぐわないのはもちろんのこと、猫背やガニ股もNGです。着物を身に着ける際は、普段意識しないような何気ない動作こそ、細心の注意を払う必要があるでしょう。

和服着用時の防寒方法

初詣に行くのなら、和装であっても防寒対策は必要です。以下、和装の際におすすめの防寒グッズを確認していきましょう。

  • 和装コート
  • 羽織
  • 防寒用下着
  • 和装用ストッキング
  • 手袋
  • ショール・ストール

着物に合わせた色味やデザインを選ぶことで、よりオシャレ&華やかに着物を着こなせるでしょう。

どんな着物を着ていくか

初詣の際は、『どんな着物を着ていくか』についてもあらかじめしっかりと考えておくのがおすすめです。

通常、初詣で身に着ける着物にこれといったしきたりやルールはありません。ただし、初詣の後そのまま年始回りをしたり、パーティーに参加したりといった予定がある場合には話が別です。

この場合、顔を合わせる人物やシチュエーションによって、あまりにカジュアルな着物では場違いになってしまうこともあるでしょう。

初詣後の予定が決まっているのなら、目安として通常の親戚回りには『小紋』、多少のフォーマル感が必要な場には『付け下げ』、格式ある場や目上の人へのあいさつには『色無地』を選んでおくのがおすすめです。 TPOに合わせた着物を選ぶことで、1人の大人の女性として一目置かれる存在になれるでしょう。

1度は詣でてみたい?初詣人気ランキング

初詣の参拝先として人気なのはどのような神社仏閣なのでしょうか。例年多くの人出で賑わっている、特に有名な参拝先を三つ紹介します。

伊勢神宮

全国の神社を包括する神社本庁の本宗である『伊勢神宮』は、まさに日本の神社の中心として位置付けられている特別な神社です。

伊勢神宮は、正確には日本人の総氏神『天照大御神』を祀る『内宮』、衣食住・産業の守り神『豊受大御神』を祀る『外宮』をはじめとする125もの宮社から成る神社です。

その全てを1度に回ることは難しいため、参拝の際は『内宮』のみ、もしくは『内宮』『外宮』のみを訪れる人が大半です。日本人としてのルーツを知るためにも、ぜひ1度は訪れたい神社といえるでしょう。

施設名伊勢神宮
住所【内宮】三重県伊勢市宇治館町1【外宮】三重県伊勢市豊川町279
電話番号0596-24-1111(代表・午前8時30分~午後4時30分)
公式HPhttps://www.isejingu.or.jp/index.html

出雲大社

近年、パワースポットとして若い女性を中心に高い人気を集めているのが『出雲大社』です。

縁結びの神様として知られる『大国主大神』を祭神として祀っていることから、恋愛成就を願う人におすすめの神社でもあります。

なお、一般的に『神無月』といわれる10月は、出雲地方に限り『神在月』と呼びます。これは、毎年この時期になると全国の神様が出雲大社に集い、会合を行うからです。

そんな神聖な場である出雲大社は、新年の参拝先としてピッタリの神社といえるでしょう。

施設名出雲大社
住所島根県出雲市大社町杵築東195
電話番号0853-53-3100(午前8時30分~午後5時)
公式HPhttp://www.izumooyashiro.or.jp/

嚴島神社

日本三景の一つ『安芸の宮島』に鎮座する『嚴島神社』は、ユネスコが定める世界文化遺産にも登録されている世界的に名の知れた人気の神社です。

中でも有名なのが海上にそびえる高さ約16mの大鳥居で、異世界への入り口のようなその神秘的なたたずまいは一見の価値ありです。初詣を機に、ぜひ訪れてみたい神社といえるでしょう。

施設名嚴島神社
住所広島県廿日市市宮島町1-1
電話番号0829-44-2020(午前9時~午後4時)
公式HPhttp://www.itsukushimajinja.jp/index.html

まとめ

楽しいイベントの一つとして捉えられがちな『初詣』ですが、本来は神仏に旧年への感謝を捧げ、新年の願掛けをする神聖な行事です。

神仏へのごあいさつやお願いをする場である以上、初詣の際は失礼のないように最低限の作法やマナーをあらかじめ押さえておく必要があるでしょう。

『神社』と『お寺』のどちらを訪れるかによって多少の違いはありますが、基本的なルールは大部分が共通しています。基本的な部分を覚えておけばどんな神社仏閣を訪れてもスムーズに対応できるでしょう。

なお、より深く感謝や祈りを届けたいと思うのであれば、拝殿内でお祓いを受けて行う『正式参拝』を選ぶのもおすすめです。

夢と希望あふれる新たな1年のスタートとして、事前準備を怠らず、万全の態勢で初詣に臨みましょう。

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