【2021年】おみくじの吉凶の順番を再確認!短文に込められた意味を読み解こう
年が明けて、初詣に来たのなら、まず気になってしまうのは「おみくじ」ですよね。しかし、なかなかおみくじの吉凶の優劣を知らなかったり、結果文の意味が分からなかったりしますよね。今回は、おみくじの結果の吉凶の順番や意味、結果を読んだおみくじをどうしたらいいのかなど、おみくじに関する情報をまんべんなくご紹介します。
そもそもおみくじとは?
おみくじはどのようなことに使われていたのでしょうか。おみくじの由来や目的を知り、現代とも比較してみます。
おみくじの由来
現在、広く親しまれているおみくじの原型は、平安時代の天台座主だった良源、またの名を元三(がんざん)大師が考案したといわれています。そのため、比叡山元三大師堂には『おみくじ発祥之地』という石碑が残されています。
良源はおみくじの元祖である『元三大師百籤(くじ)』を作り、漢詩で吉凶を占いました。100本の棒に番号を振って箱に入れ、小さな穴から1本引くという方法で、現代のおみくじにも通じるものがありますね。
このおみくじのルーツをたどると、中国の『天竺霊籤(てんじくれいせん)』にたどり着くそうです。
平安時代あるいは室町時代初期に日本に伝わったといわれており、『元三大師百籤』の占いに漢詩を使っているのも納得できるでしょう。
政治にも使われていた
くじは国の政治の世界でも使われていました。政治や後継者選びなどの重要事項を決定する際には、神様の意志を聞くためにおみくじを引いたのです。神様の意思を尊重した決定方法といえるでしょう。
かつては、明智光秀が謀反を起こして織田信長を襲撃する前にもくじを引いたといわれています。戦国時代には武将がくじによって戦い方を決めていたという記録も残っているようです。
また、『明治』という元号もくじで決まりました。松平春嶽が選んだいくつかの候補の中から、明治天皇がくじ引きで選んだそうです。
現在は吉凶を占うもの
現代のおみくじは吉凶を占う方法として使われています。個人のことを占うようになったのは鎌倉時代初期からといわれており、自分たちでくじを用意していました。
さらに、たくさんあるくじの中から一つだけを引くスタイルになったのは江戸時代からで、現代でもなじみ深い方法の一つとなっています。
かつては神様の意思を聞く神聖な儀式だったものが、時がたつにつれ次第にその意味合いが薄れてきたといえるでしょう。
ちなみに、浅草寺のおみくじは凶が多いことを知っていますか?凶の比率が全体の30%で、その当時の『元三大師百籤』と同じだそうです。
時代と共に重要性も変わったといえど、伝統を受け継ぎ当時の面影を感じられるおみくじもありますよ。
おみくじの正しい引き方
「おみくじは引けばいいだけじゃないの?」と思っている人も多いのではないでしょうか。実は正しい引き方というものがあります。きちんとした作法を知って、家族や友達に教えてあげましょう。
参拝の後に引こう
おみくじは『参拝した後に引く』と覚えましょう。神社仏閣は神仏に日々の感謝の気持ちを伝えるための場所です。
感謝を伝える前におみくじを引くのはルール違反といえます。引くだけ引いて帰るのもNGです。
おみくじは、悩んだり後押しが欲しかったりするときに神仏からヒントをいただくという意味があります。 おみくじに書かれているのは神仏からのメッセージともいえるでしょう。それを受け取るためには、まず先に神仏をしっかり参拝することが最優先となります。
初穂料を払っておみくじを選ぶ
おみくじを引くときには初穂料を払いましょう。多くの神社仏閣では、神仏にお供えする初穂料(はつほりょう)を納めてからおみくじを引きます。
100円のおみくじが一般的ですが、『開運みくじ』や『恋愛みくじ』のような特殊な物は多くの初穂料が必要な場合があります。おみくじを引く前に確認するとよいでしょう。
初穂料を納める場所は神社やお寺によってそれぞれ異なりますが、おみくじの箱やすぐ近くに初穂料を入れる場所があります。社務所内の神職の人たちに渡す場合もありますよ。
意外?納得できなかったら引き直してもOK
おみくじを引いて、その結果にガッカリすることも少なくありません。意外かもしれませんが、その場合は引き直しても問題ないとされています。
ただし、その前に内容をしっかり読んでみましょう。自分が知りたかった部分だけは大吉以上の内容が書かれている可能性がありますよ。
特に受験生は『学問』の部分は見逃せませんね。おみくじは神仏からのメッセージを今後に生かしていくための物です。
結果に一喜一憂せず、内容を理解して受け止めることも大切ですよ。
大吉・凶・末吉など吉凶の順番は?
おみくじで気になるのが、吉凶の順番ではないでしょうか。どっちがよくてどっちが悪いのか分からなくなるケースも少なくありません。そこで、おみくじの公式な順番を紹介します。
神社本庁が公表している順番
伊勢神宮を本宗とし、日本全国にある約8万社の神社を包括している宗教法人が神社本庁です。
いわば大きな神社グループのリーダー的存在といえるかもしれません。その神社本庁が公表している順番は『大吉>吉>中吉>小吉>末吉>凶』となっています。
しかし、近年では『大吉>中吉>小吉>末吉>凶』と発表を変更しているようです。『吉』の順番が明確ではなくなったことが分かります。
これは、おみくじの種類も増え、神社によって位置付けが異なる近年の状況を考慮したからだといえそうです。
神社によって違う順番になっていることも
おみくじは上記のような6種類、あるいは『大凶』を加えた7種類が一般的といえるでしょう。しかし、おみくじを取り扱う神社によって順番が異なることがあります。
明治神宮のおみくじには吉凶がなく、京都の伏見稲荷大社には17種類もの段階があり、吉凶の種類は実にさまざまです。伏見稲荷大社の順番を見てみましょう。
『大大吉>大吉>凶後大吉>凶後吉>末大吉>末吉>向大吉>吉>中吉>小吉>小凶後吉>後吉>吉凶未分末大吉>吉凶不分末吉>吉凶相半>吉凶相交末吉>吉凶相央』です。
大阪の住吉神社は『平』があることでも有名です。『大吉>吉>末吉>平>吉凶相交>凶末吉>凶向吉>凶』となり、『平』は『普通』の扱いになります。
書かれている単語の意味は?
おみくじの内容をしっかり理解するには、書かれている単語の意味を知る必要があります。一般的な単語について解説するので、おみくじを見る際の参考にしましょう。
願望・悦び事
『願望(ねがいごと)』は、あなたが今こうあってほしいと望んでいることについて書かれています。
願い事をかなえるためには努力が必要です。「努力をすれば、おみくじに書かれているような結果になるでしょう」という意味があります。
おみくじを引くときには、願い事を具体的に思い浮かべながら引くのがおすすめです。それに対するメッセージを受け取りやすくなります。
『悦び事』は、あなたがうれしいと思うことについてです。『願望(ねがいごと)』とは違い、ハプニング的に起こるうれしい出来事のことを指します。
待ち人・求人など
『待ち人』は、あなたの人生をよい方向に導いてくれる人という意味です。 『待ち人=好きな人』と捉えられがちですが、それだけでなく家族・友人・恩師など、あらゆる人が対象になります。
人生の転機の鍵となる運命の人のことなので、好きな人がそういう人物でなければ『待ち人』とはいえないでしょう。
『求人』は、自分で事業を運営したりお店を経営したりする人が、誰か雇おうとしているときに見る項目です。その人でよいか・誰かよい人が来るかといったことが書かれています。
また、すでに雇っている従業員に関することも分かります。『人雇』と表記されていることもあるようです。
仕事・商売など
『仕事』は、経営している事業や今携わっている仕事、休職中の場合はそれに関することが書かれています。
『商売』も仕事に関することですが、売り買いが成功するかどうかが記されているようです。
中には、物価についての記述があるおみくじもあるようですよ。
ほかにも『事業・商法・求職』といった単語もあり、仕事に関して悩みがある人は見逃せない内容ではないでしょうか。
アドバイスを参考にすれば、仕事運がアップする手がかりをつかめるかもしれませんよ。
読み終えたおみくじはどうすればよい?
読み終えたおみくじはどうしていますか?結ぶのが正しいのか、持ち帰るのがよいのか判断に迷う人もいるでしょう。引いたおみくじの扱い方について紹介します。
持ち帰っても結んでもOK
おみくじは持ち帰っても境内に結んでもよく、『こうするべき』といった正式なルールは決まっていません。
おみくじには神仏からのメッセージが書かれているため、これからの行動の指針として持ち帰るのもOKです。
あまりよくない結果が出た場合は、境内に結んで帰ってもよいでしょう。どちらにするかは自分で決めて問題ありません。
ただし、神社やお寺によっては『おみくじを結ぶ場所』が決められていたり、持ち帰りを勧めていたりする場合があります。
そのときには指示やルールに従うようにしましょう。
境内に結ぶ際のマナー
境内におみくじを結ぶ際には、マナーをしっかりと守りたいものです。境内にある木にむやみに結び付けていませんか?
神社やお寺にある木々には神霊が宿ると言い伝えられています。そこにおみくじを結ぶことによって、『木に宿る神霊と縁を結ぶ』という意味合いがあるのです。
凶のおみくじを結ぶ場合は『凶の運を境内に留まらせる』ということになります。そのときに、利き手とは反対の手で結ぶようにすると、凶が吉に転ずるという伝承もあるようですよ。
しかし、たくさんの人がおみくじを結ぶと木々の負担になってしまいます。木々を傷付けたり、枝が思うように伸びなくなったりすることも考えられますね。そのため、ほとんどの神社仏閣で『おみくじを結ぶ場所』を用意しているのです。
おみくじを引いたら、必ず決められた場所に結び付けるようにしましょう。
持ち帰った際の扱い方
よい結果を引いた場合は家に持ち帰りたくなりますね。お守り代わりにするという人も少なくありません。
ただし、おみくじを粗末に扱わないようにしましょう。いくら大吉を引いても、破れたり汚れたりしては縁起が悪くなってしまいますよ。
おみくじは神仏からのメッセージが書かれた手紙のような物で、魂がこもっているともいわれています。
家では神棚に飾るのが基本です。また、今後どう行動すればよいか確認するために、おみくじを読み返すこともあるでしょう。
持ち歩く場合はお財布やかばんに入れて、お守りと同じように丁寧に扱うようにします。
全国にある飾りたくなるおみくじ
一般的なおみくじのほかにも、思わず飾りたくなるようなデザインの物が全国各地にあります。その一部を紹介しましょう。
うさぎおみくじ
まるで置物のようなかわいらしいデザインのおみくじが『うさぎおみくじ』です。京都の岡崎神社は別名うさぎ神社ともいわれており、境内にはたくさんのうさぎであふれています。
狛犬ならぬ狛うさぎ・うさぎ像・招きうさぎなど、見ているだけで楽しくなる神社です。かつては付近一帯が野うさぎの生息地であったことから、うさぎを神の使徒としました。
そんなうさぎがモチーフとなったおみくじは、インスタ映えしそうなデザインが特徴です。
おみくじはうさぎの中に入っており、底にある小さな穴から取り出せます。内容は縁にまつわることが出雲弁で書かれていますよ。
一つずつ顔が違うので、ピンと来たうさぎを選ぶとよいでしょう。おみくじを引いた後も飾りとして楽しめるのがうれしいですね。
八咫烏みくじ
京都の上賀茂神社のおみくじも動物がモチーフです。
『八咫烏(やたがらす)みくじ』は、神の使いである八咫烏の形をしていて、参拝者の将来をよい方向へ導いてくれるといわれています。
八咫烏は神武天皇が東征した際、賀茂氏の始祖が八咫烏の姿となって一行を導いた伝説があるそうです。『目的地に導く』ということから、必勝祈願や交通安全などにご利益があるといわれています。
胸には賀茂神社の神紋である『二葉葵』が鮮やかに描かれていて目を引きます。ツンとした顔付きが愛嬌を感じるデザインです。赤いひもを引くとおみくじが出てきますよ。
扇子・傘みくじ
京都の智恩寺にはたくさんの扇子が松の木に吊り下げられています。これが『すえひろ扇子おみくじ』です。
智恩寺は『知恵の文殊堂』として知られており、たくさんの受験生が参拝に訪れます。その名の通り扇子の形をしているのが特徴でしょう。扇子を開くと中に結果が書かれています。
扇子は木に吊るすのが習わしのようですが、家に持ち帰りたくなるようなキュートなデザインです。
同じく元伊勢と呼ばれる京都の籠(この)神社にも扇子型のおみくじがありますが、もう一つ特殊な形をしたおみくじがあります。
傘がモチーフの『傘みくじ』です。傘を開くと外側に運勢が記載されて、まさに運を開いたような気持ちになるでしょう。
おみくじ以外でも運試しを
運勢を占うのはおみくじだけではありません。ちょっと変わったスポットで運試しをしてみませんか。
宮崎県 運玉
断崖で運試しに挑戦できるのが宮崎県の鵜戸(うど)神宮です。太平洋の荒波が作り出した奇岩・怪礁に圧倒されるでしょう。
『鵜戸さん』と親しまれ、特に安産や育児にご利益があるといわれています。
波打ち際には、主祭神を生んだ母神の『豊玉姫(とよたまひめ)』が乗って来たとされる『霊石亀石』という岩があります。
その亀石の上にはくぼみがあり、ここに『運玉』と呼ばれる石を投げ入れるのが『運玉投げ』です。男性は左手、女性は右手で投げ、くぼみにうまく入ると願いがかなうという言い伝えがあります。
亀石までは距離があるため難易度は高めです。かなえたい願い事がある人はチャレンジしてはいかがでしょうか。
島根県 鏡の池
島根県の八重垣神社は、須佐之男命(スサノオノミコト)とその妻である櫛名田比売命(クシナダヒメ)が主祭神の神社です。
縁結びにご利益があるとして人気を集めています。境内にある『鏡池』で簡単に縁占いができますよ。
和紙を浮かべて小銭をその中心にそっと置きます。早く沈むと良縁が近く、なかなか沈まないと縁が遠いそうです。
和紙が『鏡池』の上を漂い、沈んだのが近い場所なら身近な人物と、離れた場所なら遠方の人物と縁があるといわれています。和紙は社務所で売っているので手ぶらで大丈夫ですよ。
京都府 おもかる石
全国には不思議な力を持つといわれる石がたくさん存在しますね。京都の伏見稲荷大社には占いができる『おもかる石』があります。
伏見稲荷大社は1300年以上の歴史があり、全国の『お稲荷さん』の総本宮として京都に鎮座する由緒正しき神社です。商売繁盛・五穀豊穣・万病平癒・学業成就・安産などにご利益があるとされています。
背の低い灯篭が二つ並んで立ち、その奥にそれぞれ置かれているのが『おもかる石』です。どちらの石でも効果は同じなので、空いている方に進みます。灯篭の前に立ち、願い事を心の中で念じましょう。
念じ終わったら『おもかる石』を持ち上げます。想像していたよりも「軽いな」と思えば願いが成就し、「重いな」と感じれば願いはかないにくいという結果だそうです。
あくまで占いの結果なので、一喜一憂しすぎないようにしましょう。
まとめ
おみくじは手軽にできる吉凶占いですが、かつては政治の世界でも使われるような神聖な物でした。時代の移り変わりで重要性が薄まったとはいえ、神の意志を聞くという点は現代でも変わりません。神仏に感謝を伝える神社仏閣では、必ず参拝した後におみくじを引くようにしましょう。
初穂料を払う・指定された場所におみくじを結ぶといったルールはきちんと守るのが鉄則です。結果だけにとらわれず、今後の生活に生かすことを意識してみましょう。
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