仕事もある、趣味もある、家族と一緒に住んでいるなど、1人で過ごす時間が多いわけでないのに、寂しい気持ちが沸き起こってくることがあります。寂しいと感じる原因や寂しがりやの特徴、寂しいときの対処法について詳しく紹介していきます。
寂しいと感じる原因
「寂しい」と思うときには、何かしらの原因があります。その主な原因について紹介していきます。
心が弱っている
何か嫌なことがあった、ストレスを強く感じているときは心も弱っています。心が弱ると、1人でいるよりも誰かにそばにいてほしいという思いが強くなるものです。
また、物事に対してもネガティブに考えるようにもなってしまいます。元気なときはそれほど気にならないような誰かの言動や出来事でも、心が弱っていると悪い方に考えようとしてしまうのです。
物理的に孤独な状態
一人暮らしをしていたり、周囲にあまり仲のよい友人がいなかったりすると孤独を感じやすくなります。
たとえば、自分が病気で寝込んだり、なにか大きな災害が起こったりしてしまった場合に、「誰にも助けてもらえない」という思いが強くなります。
このような状況がいつまで続くのだろうと考えてしまうと、孤独な気持ちに包まれるようになります。
また、友達や彼氏もおらず、出かけるときはいつも1人という場合も、孤独に陥りやすいパターンです。
周りの友人や知り合いが休日に彼氏や友達と出かけたときの話を聞くと、ますます孤独を感じやすくなります。
独身者も寂しいと感じる傾向が強いようです。親しい友人たちがどんどん結婚していくのに、自分には恋人さえもいないような場合、いっそう孤独と不安が強くなります。
会いたい人に会えないから
友人や家族など、誰かと一緒にご飯を食べたり、遊びに出かけたりしても寂しい気持ちが満たされないのは、その人たちでは寂しさを埋めることができないからです。
大好きな彼氏に会いたくても相手の都合もあるため、会いたいときにすぐ会えるわけではありません。
本心では彼氏と一緒に過ごしたいのにそれができないと、どんどん寂しい気持ちが募っていきます。
寂しい心の意味を知ろう
同じような状況にいても、寂しいと感じる人と感じない人がいます。それは、その人の考え方や寂しさとの向き合い方が関係しています。寂しいと感じる心の意味について解説していきます。
自立心が薄い
精神的に自立していない人は、誰かに依存しようする傾向がみられます。恋人や友人がいて周りからは楽しく過ごしているようにみえても、孤独を感じることがあるのです。
これも、精神的に自立していないことが大きく関係しており、寂しい気持ちだけでなく別の感情が心の中で湧き起っているのです。
たとえば、仕事や恋人、友人に恵まれていても、つい他人の状況と自分を比べてしまうことがあるでしょう。
周りの人の置かれている状況がうらやましい、自分よりも優れていると感じると、コンプレックスや嫉妬の感情が出てきてしまいます。
寂しい気持ちの裏にはこれらの感情も含まれており、寂しい気持ちがピークに達してくると、その矛先が周りの人たちに向くようになるのです。
親との関係を確認
親との関係性が、気持ちの持ち方に大きく影響を与えることがあります。たとえば、幼少時代に親に甘えた記憶がほとんどない、両親が不仲だった、離婚したような場合です。
子どもは幼少期に親から十分な愛情を受けないと、自己肯定感が低くなってしまいます。自分を否定してばかりいると、何に対してもネガティブな思考となってしまい、寂しい気持ちも起こりやすいのです。
また、親が子どもを自分の思い通りに育てようとしたり、進路も自由に決めさせてもらえなかったりと親からのプレッシャーや押しつけがひどかった場合も、子どもの考え方に悪影響を与えます。
その結果、子どもは親の顔色ばかりうかがって行動するようになり、自分の感情や気持ちを抑えようとするのです。
「自分は親に認められなければ存在価値がない」とさえ考えるようになってしまい、強い孤独を感じるようになるのです。
寂しいから恋愛をすることも
寂しい気持ちを癒すために恋愛に依存する人も大勢いるものです。彼氏と会うことで一時的にも寂しさから解放されるからです。
ただし、恋愛に寂しさの解消を求めてすぎてしまうと、依存度が強くなるため注意が必要です。
寂しい気持ちを癒すために彼氏の都合を考えずに電話したり、会おうと言ったりすると相手から重い女だと思われてしまいます。
寂しがりやに見られる特徴
寂しがりやにはいくつかの共通点があります。どんな点が共通しているのか、詳しく紹介していきます。
周りの評価を気にしがち
寂しがりやの人は自分に自信がないタイプが多く、周りの評価を気にしがちです。それは、周りに評価されることで、自分が満足できるからです。
逆に、周りの人から評価を受けることができないと、ひどく落ち込み強い孤独を感じるようになります。
自分を肯定的にみることができないため、他の誰かが自分を評価してくれることで自分の存在価値を確かめようとするのです。
常に周りの目を気にしているため、大切な選択を他の人に任せてしまったり、他人の意見を鵜のみにしたりと、1人で決断することもできなくなります。
恋愛に依存、トラブルが多い
寂しがりやの人は常にむなしさを感じており、それを満たしてくれるものを無意識のうちに探しています。
そして、寂しさを埋めてくれるものがみつかったときに異常なまでに夢中になることがあるのです。
夢中になる対象はさまざまですが、恋愛に強く依存するケースも少なくありません。恋愛に夢中になりすぎて周りが見えなくなってしまうこともあります。
相手を束縛してしまったり、頻繁に連絡を取ろうとしたりと、相手の状況や気持ちを考えずに突っ走ってしまうのです。
自己評価が低い
自己評価が低い人は、自分に自信がなく、自分の意見や選択に自信を持つことができなくなります。
常に周りの目が気になってしまい、自分の意見や考えを人前で堂々と言うことを苦手とします。
連絡が遅れると不機嫌になる
常に誰かとつながっていないと不安になります。そのため、メールやLINE、電話などの連絡が遅れると不機嫌になってしまうのです。
また、誰かから連絡が欲しいため特に用事がないときでも、頻繁にメッセージを送るなどして連絡を取ろうとします。
そして、LINEやメールも長文で、しかもその内容がほとんど自分のことで占められていることが多いのです。
しかし、連絡を受けた相手もすぐに返信や電話を返せる状況とは限りません。仕事などで忙しいときは、連絡が遅れてしまうこともあるでしょう。
そのような状況でも相手の立場まで配慮することができず、連絡が遅いことを不満に感じてイライラや寂しい気持ちが起こるのです。
寂しい時に試してみたい対処法
寂しいと感じることは、誰にでもあります。寂しい気持ちをいつまでも引きずってしまうと、寂しさから抜け出すことはできません。寂しいときの対処法を知っておくと、気分を紛らわすときに役立ちます。
特に用がなくても外に出てみる
1人で過ごしていると余計なことを考えてしまい、ますます寂しい気持ちがヒートアップしてしまいます。
寂しいときは、外に出て気分転換してみましょう。たとえば、買い物に出かけたり、散歩したりするのもおすすめです。
特に買う物がなくても、ウィンドウショッピングをしているだけで気分がワクワクしますし、行ったことのないお店に入るのも新たな発見があり楽しいものです。
新しいものに触れる、出会うことでよい刺激を受けられて気分もまぎれてくるでしょう。車を持っている人はドライブに出かけるという方法もあります。
車の中で好きな音楽を聞きながら、時間や目的地を決めないで車を走らせてみましょう。車の中では大きな声を出したり、音楽をかけたりしても誰かが聞いているわけではありませんから、自由気ままに過ごすことができます。
また、知らない道を走ってみると、今まで見たことのない風景や知らないお店を発見するなど、新鮮な気持ちになれます。
疲れたときやリフレッシュしたいときも、自分のペースに合わせて行動できるのでよい気分転換になるでしょう。
趣味を楽しむ
趣味がある人は趣味に没頭するのもおすすめです。何もやらないで過ごしていると、余計なことを考えて寂しい気持ちになってしまいます。
好きなことに夢中になっていると、神経伝達物質であるドーパミンが分泌されるようになります。
ドーパミンとは幸福感や意欲などに関連する物質ですから、多く分泌されることで幸福感も増し寂しさが薄れていきます。
趣味を持っていない人は自分が夢中になれることを探してみましょう。趣味を探すときは誰かの意見を参考にするのではなく、自分の気持ちに従うことが大切です。
心から自分が楽しいと思うことに没頭しないと、ドーパミンによる効果は期待できないでしょう。
友人や恋人に連絡を取る
親しい友人や恋人に連絡を取ってみるのもおすすめです。誰かと話をすることでリフレッシュして寂しさが紛れるからです。
連絡を取って会う約束をしてもよいですし、ただ話やメッセージのやり取りをするだけでも構いません。たわいもない話を聞いてもらっているうちに、友人や彼氏の大切さに気が付くことができるでしょう。
大切な相手がいるということに気が付くと、「自分は寂しくない、幸せなんだ」と思えるようになってきます。
ただし、友人や彼氏に連絡をとるときは相手の状況にも配慮するようにしましょう。相手が仕事などで忙しいときは、長電話やLINEのやり取りが迷惑になってしまうからです。
掃除に没頭する
家でじっと過ごしていても寂しい気持ちはどうにもなりません。そんなときは、掃除を頑張ってみるのもおすすめです。
気持ちがすっきりとしない、寂しさが消えないときは思い切って断捨離してみるのも手段の一つです。
寂しがりやはたくさんの物や洋服を所有することで、幸福感を得やすくなります。そのため、物に対しても強い執着心を抱きがちです。
不要な物を捨てて整理整頓するだけで、気分も晴れやかになるものです。要らない物を捨てて部屋の中がきれいになることで、自分に自信が持てるようになってきます。
寂しがりやをなおすには
誰かと一緒にいても仕事をしていても寂しい気持ちが消えない、すぐに寂しいと思ってしまう人も多いでしょう。寂しい気持ちを癒すためには、努力も必要です。ここでは寂しがりやをなおすためにできることを、紹介していきます。
自分に自信を付ける
寂しがりやの人には自分に自信がない、自己肯定感が低い人が大勢います。自分に自信がないと、物事に積極的にチャレンジできないなど、何に対してもネガティブに捉えるようになります。
また、精神的にも自立できないため、他人や何かに強く依存しがちです。そのような方法でしか、寂しい気持ちを抑えることができないからです。
今まで自分に対して自信を持てなかったのですから、自信を持つのは簡単ではありません。まずは、小さなことからで構わないので自分を褒めることから始めていきましょう。
たとえば「今日はヘアスタイルが上手にできた」「残業しないで仕事を終えることができた」といったように、当たり前のことでも自分を褒めることです。些細なことでも自分のことを褒めそれが積み重なっていくと、自信につながっていきます。
1人の時間を楽しめるようになる
寂しがりやは、誰かと一緒に過ごすことで寂しさを紛らわせようとします。また、周りの目が気になり、他人から寂しい人だと思われることを嫌がります。
しかし、1人の時間を楽しめるようになると、周りの目を気にせずリフレッシュできるようになります。そしてそれが、自立心を養うことにもつながっていくのです。そのためには、大好きなことや夢中になれることをみつけることです。
時間が経つのも忘れるくらいに好きなことに没頭していると、余計なことを考える時間もありません。また、好きなことに没頭していると心が満たされて不思議と寂しさを感じなくなってきます。
映画鑑賞や小物作りなど、1人でできる趣味はたくさんあります。そして、その趣味をきっかけに新たな交流や人脈が生まれることもあるのです。
思い切って一人旅に出かけるのもおすすめです。1人で出かけたほうが誰にも気をつかうことなく、好きな場所に出かけたり、好きな物を食べたりと自由に過ごすことができます。
1人で楽しく行動できるようになると、自分にも自信が持てるようになるでしょう。
自分に自信を持つ方法
寂しがりやは自分に対して自信がない人が多いのです。では、自分に自信を持つにはどうしたらよいのでしょうか?方法について解説していきます。
目標を立てて達成していく
自分に自信を持つためには、目標を立ててそれを達成することです。目標ができるとそれに向けて努力しますし、達成できたときの喜びは大きいものです。
寂しがりやは、自分はできないという思い込みを強く抱きがちです。その思い込みをなくすためには、自分にもできるという達成感を得ることです。
達成感を積み重ねると、自分に対して自信が持てるようになってきます。目標を立てるときは、いきなり大きな目標を立てるのではなく、小さな目標から始めてみましょう。
自分をほめる日記を付ける
寂しがりやは自己肯定感が低めですから、自分を褒めて自分のことを好きになりましょう。
そのためには、自分を褒める日記をつけてみましょう。どのような小さいことでも構いません。自分を褒めたいと思った出来事をノートに書いてみるのです。
たとえば、朝時間通りに起きることができた、会社に遅刻しなかったなど、当たり前のことで十分です。小さな肯定を積み重ねていくと、自分に対して自信が持てるようになってきます。
筋トレもおすすめ
自分に自信をつけるために、筋トレに励むのもおすすめです。筋トレは頑張った分だけ結果が表れやすく、その成功体験が自信につながります。
体が引き締まってくると体型に対するコンプレックスが薄れて、今までチャレンジできなかったファッションにも挑戦してみたくなるでしょう。また、筋トレをすると幸せホルモンの一種であるドーパミンの分泌も活発になるといわれています。
寂しい気持ちにプラスの意味もある
寂しいという感情はマイナスな意味を持たれがちですが、実はプラスの意味も持ち合わせているのです。寂しい気持ちの意味を理解することで、寂しさに対する考え方が変わるかもしれません。
感情にある役割
嫉妬や悲しみ、寂しさといったマイナスの感情は、人間誰でも持つ感情です。これらの感情を持つことはあまりよくないといわれていますが、ネガティブな感情にも役割があります。
寂しいと感じると彼氏や家族、親しい友人などに会いたくなるでしょう。それは、自分の寂しさを癒したい、自分が誰かに必要とされていることを実感したいからです。寂しいという感情を抱くからこそ、生きていることを感じることもできるのです。
人とのつながりを求める役割
寂しいと感じると誰かに頼りたい気持ちが強くなってきます。寂しい気持ちを癒すために、彼氏や友達を作ろうと努めるようにもなります。
逆に、寂しいという気持ちが起こらなければ、人とのつながりを求めようと思わなくなってくるでしょう。
しかし、寂しいという気持ちを無理に抑えようとしてしまうと、より刺激の強いつながりを求めがちになるのです。
寂しいという気持ちは自然にわき出てくる感情ですから、無理に抑える必要はないのです。
まとめ
寂しいと感じる気持ちは、誰もが抱く感情の一つです。しかし、頻繁に寂しいという気持ちが起こる、誰かと過ごしていても寂しさが消えない時は、自分自身との対話が足りないのかもしれません。
寂しさの感情は人間にとって必要な感情ですが、ある程度コントロールすることも大切です。寂しがりやに多い特徴や対処法について理解しておくと、寂しくてつらいときの救いになるかもしれません。