セックスレスがつらい場合の対処法。セックスレスで離婚はできる?
恋愛・結婚
2019.10.5

セックスレスがつらい場合の対処法。セックスレスで離婚はできる?

夫婦の大切なコミュニケーションであるセックスが1カ月以上ない状態をセックスレスといいます。とてもつらい状態ですが、有効な対処法はあるのでしょうか?解決のためにできることや、セックスレスを理由とした離婚について解説します。

セックスレスがつらい理由

セックスレスがつらいのは、精神的に大きなダメージを受けるからです。心が満たされず、不安な気持ちにさいなまれる中で、悩みはどんどん深刻になってしまいます。

愛されているか不安になるから

人間は、愛情を確かめるためにセックスをします。ただ子どもをつくるためだけではありません。だからこそ、セックスはとても重要なコミュニケーション手段といえるのです。

愛を確かめるための行為に夫が応じてくれないと「私は愛されているの?」と不安に思うことが増えます。その思いは徐々にエスカレートしていき、あせりや、将来への悲観的な思いにつながります。

すると、どんどん不安になり、不安な気持ちからできる限りの努力をしようとしますが、から回ってしまいます。こうして悩みはどんどん深まっていくというわけです。

心が満たされないから

夫からの「愛してる」や「好き」の言葉は確かにうれしいものです。キスやハグでも気持ちは伝わってきます。しかし、それで満たされる心と、セックスで満たされる心は別のものといえます。

セックスは食欲や睡眠欲などと同じくらい根源的な欲求です。満たされていなければ欲しくなるのは当然のことでしょう。それも、愛している夫との間に、そうしたやりとりが欲しいというわけです。

そう願っている相手との間で、「没交渉」になってしまうため、心が満たされません。自分が愛しているのと同じように愛してほしいと願っている状態です。

セックスレスになる要因

カップルや夫婦によってセックスレスのきっかけはさまざまです。中でも代表的な原因を紹介します。

妊娠、出産で女性から母親に

セックスレスの原因の代表的なものは、妊娠・出産です。女性は大きくホルモンバランスが変化するタイミングで、『女から母へシフトチェンジ』します。

母になると、女性が最優先するのは子どもです。そのため、夫に求められたとしても、本能的に拒否してしまうことがあります。

長い結婚生活の中で考えると、こうしたホルモンバランスの状態が続くのはほんの一時です。しかし、男性は子どもが生まれたからといって、すぐに父へと変われるわけではありません。

振る舞いも体形も一気に母になった妻を、一人の女性としてではなく、子どもの母親として認識し始めます。

すると、ホルモンバランスが通常に戻り、妻がセックスを望むようになっても、今度は夫が拒否する状態に陥るというわけです。

性欲、体力の低下

年齢とともに衰える体力がセックスレスの原因になっていることもあります。このことは、熟年カップルのセックスレスがおよそ8割にのぼることからも明らかです。

体力と精力は密接に関連しているため、『体力が落ちるとセックスに対する意欲も低下』していきます。

特に男性は、早い段階で体力的にも精神的にも疲れ果ててしまいがちです。特に働き盛りの30~40代男性は、仕事のストレスを抱えることで勃起不全(ED)に陥るケースが増えています。

マンネリ化

セックスのマンネリ化もセックスレスの要因です。いつもと同じ場所・同じ照明・同じ順番など、決まりきった行為になっていると、長年の夫婦生活の中で飽きが出てきます。

今となってはマンネリ化した行為でも、最初はドキドキして楽しかったのではないでしょうか?それは、次が予想できなかったからです。

いつもと変わらないなら、今する必要はなくなってしまいます。しかし、少しでもいつもと違う要素があれば、久しぶりにやってみようかな、という気になるかもしれません。

セックスレスを放置すると

セックスレスの解消を諦めて放置すると、状況はますます悪化する可能性があります。単にセックスがないだけでなく、ケンカが増え雰囲気までギスギスしてしまうというのです。

浮気、不倫の恐れ

愛されずつらい期間を過ごしていると、「夫がしてくれないなら自分を求めてくれる人と関係を持てばよいのかも…」と考え始める瞬間もあります。

一時の迷いですむこともありますが、タイミングによっては浮気や不倫に発展することもある問題です。

夫からしても同じことで、子育てのタイミングで妻が応じてくれないなら、他の女性と関係を持ってしまおうとする人もいるかもしれません。

けんかが増え、冷戦状態に

セックスレスは、常に不安と不満を抱えた状態です。そのため、些細なことに過剰反応して、けんかが増えてしまいます。女性の場合、かんしゃくを起こして怒鳴りつけてしまうこともあるそうです。

けんかが日常的なものになると、余計なもめ事を避けるために、お互いにできるだけ相手のことを見ないようにし始めます。会話しようとするとけんかになるため、どちらからも話しかけようとしません。

「愛してくれない人のことは愛しません」という具合に、期待することをやめ、そっぽを向いてしまうというわけです。

セックスレスでつらいときにできること

セックスレスでつらい気持ちのときに頑張りすぎるのはいけません。楽しいことに焦点を当てて、できるだけワクワクした気持ちで過ごせるように心がけます。

趣味に没頭したり、友人に相談したりする

つらい気持ちでいるからといってそのまま家に閉じこもっていると、ずっと気分は変わりません。楽しいことや集中できることに取り組んで、『楽しい気持ちを満喫することが大切』です。

趣味がある人は趣味に没頭してみましょう。友人に悩みを聞いてもらい、思い切り愚痴をいうのもおすすめです。

夫婦で行動できるようであれば、2人で新しいことを始めるのも気分転換になります。お互いの新たな一面を見ることで、気持ちに変化が出るかもしれません。

まずは、セックスレスということを忘れ、思い切り楽しむことが大切です。よい気分転換ができれば、つらい気持ちが前向きに変わっていくかもしれません。

どうしたらセックスレスを改善できる?

今まさにセックスレスに陥っているときは、「この状態が永遠に続くのではないか?」と思えるものです。しかし、改善していくことは可能です。具体的にどのような取り組みが効果的なのか解説します。

気分をリフレッシュする

まずできることは、気分の『リフレッシュ』です。落ち込んだ気持ちのままでは、セックスに対して前向きに考えたり、積極的に取り組んだりできません。

現実の状態は何も変化がないかもしれませんが、まずは気持ちだけでも明るく前向きになれるように、気分転換します。

そして、少しずつでも気持ちに余裕が生まれ始めると、今まで気づかなかった夫の気持ちに気づいたり、解決策を思いついたりすることもあるでしょう。

余裕が生まれることで、セックスレスに陥っていることではまりこんでいる悪循環から抜け出すきっかけにもなります。

精神的に癒やせるように努める

男性のセックスへの意欲は精神的な部分に大きく左右されます。仕事で精いっぱいな上に、セックスレスになっていることで妻とけんかが絶えない状態では、状況が改善しないのも当たり前かもしれません。

家族を養うことに対するプレッシャーが大きく負担になっている場合には、「あなた一人で背負い込まなくていいんだよ」ということを伝えましょう。

夫の置かれている状況を丸ごと受け入れることができれば、夫にも精神的な余裕ができて、事態が好転していくかもしれません。

ちょっとしたスキンシップを増やす

スキンシップを増やすことも、セックスレス解消のステップとして大切です。セックスレスでけんかが絶えない夫婦の場合、日常的なスキンシップもほとんどなくなっているのではないでしょうか?

相手に触れることそのものが難易度の高いことになっている可能性があります。

そこで、できるだけさりげなく触れてみましょう。よれているシャツを直すフリをしたり、声をかけるときに肩にポンと触れたり、ほんのちょっとのスキンシップを続けます。

無理に触れようとすれば拒否されてしまうかもしれませんが、ちょっと触れるだけであれば拒否されることはほとんどないでしょう。

セックスレスで離婚はできる?

セックスレスでつらい状態が続いている場合、離婚したいくらいに思い詰めてしまうこともあります。そんなとき、セックスレスを理由に離婚することはできるのでしょうか?

まずは話し合ってみる

離婚を悩んでいるなら、まだ決心がついていない状態です。そのまま無理に決断を下すのは避けましょう。まずは、夫婦で話し合うのが先です。

本心では『別れたくない』と思っているなら、話し合うことで解決の糸口が見つかるかもしれません。決心がつかないまま別れてしまい、後から後悔しないようにすることが大切です。

協議離婚、調停離婚が可能

セックスレスを理由に離婚することも、『協議離婚』と『調停離婚』の場合にはできます。

この二つの離婚は、夫婦間の話し合いがスムーズに進むよう調整するために向けられるものです。そのため、離婚請求に合意しているなら、法定離婚事由に沿っている必要はありません。

ただし、離婚裁判に発展した場合は、法定離婚事由に該当している必要があるため、注意しましょう。

慰謝料は認められない可能性が高い

セックスレスを理由に離婚する場合、慰謝料は『認められないケースがほとんど』です。

中には慰謝料が認められた判例もあります。ただし、この判例では、セックスレスだけでなく、夫の不真面目な態度も問題視されました。かなり特殊なレアケースといえるでしょう。

まとめ

セックスレスでつらい状態のとき、夫婦の関係は悪循環にはまりこんでしまいます。愛されている実感の持てない妻は、仕返しといわんばかりに夫にかんしゃくを起こしたり些細なことで責めたりしがちです。

その結果、妻も夫も心に余裕がなくなり、さらに関係が悪化してしまいます。そうした事態を避けるため、まずは趣味を楽しむといった方法で、リフレッシュしてみましょう。

心に余裕ができれば、相手を思いやる気持ちも出てきやすくなります。すると、セックスレス解消のための方法を思いつくかもしれません。

関連記事

あなたにおすすめの記事