セックスレスの夫婦は2組に1組!体の関係がなくなるとどうなる?
恋愛・結婚
2019.10.10

セックスレスの夫婦は2組に1組!体の関係がなくなるとどうなる?

日本では2組に1組の夫婦がセックスレスに直面しています。レスが長期化すれば、最悪の場合、不倫や離婚につながるケースもあるでしょう。夫婦円満の秘訣は日々のスキンシップを欠かさないことです。セックスレスの原因や解消法を紹介します。

セックスレスの夫婦の割合は?

「自分たちは、ほかの夫婦に比べてセックスが少ない方?」と気になる人は多いはずです。

性に関する話題はとてもデリケートなため、なかなか他人と話す機会もありません。しかし実は、日本は世界でもまれにみるセックスレス大国です。

日本人夫婦 2組に1組

アンファー株式会社が既婚者1000人に行ったアンケートによると、セックスレス夫婦は全体の約6割という結果で、およそ2組に1組の夫婦がセックスレスに直面している現実が浮き彫りになりました。

年代別に見ると、30代では 47.0%、40代では 59.0%、50代では71.3%で、年齢が上がるにつれて夜の営みも減っていくのが明らかです。

さらに、自分たちを『夫婦円満』と答えた人は約5割がセックスレスで、『不仲夫婦』と答えた人は8割以上がセックスレスであることが分かりました。

夫婦円満なのにもかかわらず、セックスレスが多い日本の夫婦関係を海外はどう見ているのでしょうか?

海外はセックスを大切にしている

コンドームメーカ・デュレックスの調査によると、年間のセックス回数が最も多いのは、ギリシャの164回、続いてブラジルの145回となっています。

恋する男女が多いイメージのあるイタリアは121回で、自由の国アメリカは意外にも85回という結果でした。日本はというと、41カ国中最下位の48回で、世界平均の103回の半分にも達していません。

海外では性欲を満たしたり、子どもを作ったりする目的だけでなく、セックスはお互いを知るための大切なコミュニケーションと考えることが多いようです。

『セックスを大切だと思っている割合』についても、日本は39.0%と低く、『セックスに対する満足度』および『オーガズムを感じる女性の割合』も、世界では最低レベルであることが分かっています。

セックスを断ってしまう理由

セックスレスには、『片方はセックスの願望があるのに、相手がそれを拒んでいる状態』も含まれます。夫がセックスを断るのにはどんな理由があるのでしょうか?

仕事が多忙で疲れている

海外と相対して日本では、男盛りといわれる20~40代の男性でもセックスの回数が低く、近年は中年層よりも若年層のセックスレスが問題になっています。

その原因はさまざまですが『仕事の多忙さ』や『ストレス』が影響しているのは明らかです。特に、男性は残業で仕事が深夜に及ぶことも多く、セックスよりも体を休ませることを優先しがちになります。

また、共働きをしている夫婦は、家に帰っても家事や育児などで時間がどんどん過ぎてしまい、『2人だけの時間』がなくなってしまうのも現実でしょう。

妻を女性として見られない

男性がセックスを拒む理由として、『妻を女性として見られないこと』が挙げられます。その理由には何があるのでしょうか?

一緒に生活する時間が長くなると、相手に対して気を遣わなくなります。男性は視覚から性的な刺激を受けやすい生き物なので、見た目や行動が『おばさんっぽく』なると性的欲求が湧かなくなるのです。

緩んだお腹や何でも開けっぴろげにする態度、子どもを叱る声など、それらの姿を自分の母親と重ねてしまう人さえいるほどです。

また、出産後はパートナーシップが『男と女』から『父親と母親』に変化しやすく、たとえ夫婦仲が円満でも、セックスの回数はぐっと減る傾向にあります。

セックスレスになるとどうなる

セックスレスになると夫婦関係にはどんな影響をもたらすのでしょうか?

不倫をする、される

「パートナーからセックスを拒まれたから浮気に走った」という声は男女ともに多いものです。

好きな相手にセックスを拒まれるのは精神的に辛く、自分自身を拒否されたような虚しさや孤独感を感じるでしょう。それが積み重なると、他の異性に愛情や優しさを求めてしまうかもしれません。

セックスをすると『オキシトシン』の分泌が盛んになり、多幸感が増して夫婦関係が円満になるといわれています。レスの状態が続けばストレスがたまり、そのはけ口を探す行動に走る可能性もあるでしょう。

「性欲はあっても、パートナーに性的な魅力を感じない」というカップルの場合、マンネリ化を打破する解決法を考え、よいセックスを作り上げる努力をしなければ、お互いに不倫を繰り返してしまうかもしれません。

離婚に発展することも

円満な夫婦関係を保つにはセックスはとても重要です。片方がセックスを拒み続け、もう片方に精神的な苦痛やストレスがかかった場合、『離婚』につながる可能性があるでしょう。

離婚は互いの合意があればどんな理由でも成立しますが、もし、相手がセックスレスを理由に、一方的に離婚を請求した場合はどうでしょうか?

民法第770条第1項第5号の離婚事由に『婚姻を継続し難い重大な事由』とあり、セックスレスはこの条項に当てはまります。

ケースバイケースで一概には言えませんが、妻がセックスを拒み続けた結果、夫婦関係が破綻、夫が離婚請求をして離婚が認められた実例があります。

また、セックスレスが原因でどちらかが不倫をした場合は、『配偶者に不貞な行為があったとき』に該当し、当然離婚が成立します。

慰謝料は請求可能

慰謝料とは、夫婦関係が破綻したときや精神的にダメージを受けた場合、その原因を作った人に対し、損害賠償を請求する行為です。

セックスレスによる慰謝料の請求は可能で、離婚と慰謝料が成立した事例が多くあります。

ただし、セックスレスがあれば直ちに慰謝料請求ができるというわけではありません。セックスレスの定義は『1カ月以上のセックスがない状態』ですが、実際に慰謝料の対象となるのは1年以上がほとんどです。

夫婦仲が変わらないケースもある

友達や兄弟のような付き合い方をしてきたカップルや子どもの出産を機に、新たなパートナーシップが気付かれたというカップルは、セックスレスでも自分たちを『夫婦円満』だと感じています。

こうした夫婦は、普段のコミュニケーションが十分で、かつ両者ともセックスなしの生活に同意していることが多いのが特徴です。

『セックスレス=破局』とは限りません。しかし、セックスレスを補う深いコミュニケーションが夫婦間で確立されていなければ、溝はできやすいでしょう。

セックスレスにならないためには

いったんセックスレスになってしまうと、相手とセクシャルなスキンシップをすることさえ困難になってしまいます。いつまでも男女の関係でいるためのポイントは二つです。

スキンシップを欠かさない

普段から、お互いに触れ合うスキンシップを欠かさないようにしましょう。スキンシップがゼロになると、セックスのハードルがぐんと高くなってしまうためです。

いってらっしゃいの軽いキス&ハグから、ディープキスや愛撫などのセクシャルコンタクトまで、『スキンシップ』にはさまざまなものがあります。

程度はどうであれ、できるだけ毎日欠かさずにすることが夫婦円満の秘訣です。

相手に関心を持ち続ける

結婚当初を思い出してみましょう。お互いを知りたいという気持ちでいっぱいで、毎日がワクワクしたのではないでしょうか?

夫婦の男女の関係を長続きさせるコツは、『相手に対する関心』を失わないことです。興味や関心が薄れてきたと感じたら、お互いにしっかり向き合う時間や環境を作るとよいでしょう。

毎日のコミュニケーションを大切にする、2人の時間を確保するなど、小さな積み重ねが大切です。

「自分たちは大丈夫」と今の夫婦関係に胡坐をかいて努力を怠ると、数年後にはセックスレスの危機に直面するかもしれません。

セックスレスの解決法

「もう何カ月も夜の営みがない…」と危機感を感じたら、今すぐセックスレスの解決に向けて行動を起こしましょう。

夫婦だけの寝室を作る

出産を機にセックスレスになった夫婦は、その後も子ども中心の生活になりがちです。寝室も子どもと一緒で、夫婦二人きりになる機会はほぼ皆無といえます。

例えば、小学校への進学を機に、子どもに週1~2回の1人寝をスタートさせてみてはいかがでしょうか?2人で寝る習慣が付くことで、長らく触れ合っていなかった夫婦も、徐々に気持ちが高まっていくでしょう。

もし、2人だけの寝室が確保できるようであれば、ロマンチックなライトや遮光カーテンを付けるなど、ムード作りにも力を入れてみましょう。

ダイエットする

女性は、妊娠や出産で体重が増えるとなかなか元の体型に戻りにくくなります。夫婦という関係に慣れきってしまい、お腹にお肉が付いても、くびれがなくなってもあまり気にならなくなるものです。

ダイエットして女性らしいボディを取り戻せば、「妻を女性として見れなくなった」という夫を見返すことができるかもしれません。

実際に、体重が減るにつれて、セクシャルなスキンシップが増え、セックスの回数が増えたという夫婦もたくさんいます。

専門家に相談する

セックスレスは今や日本の社会的問題で、将来的な少子化にも影響するといわれています。近年は、セックスレスを気軽に相談できるカウンセラーが増えており、カップル専用のカウンセリングルームを設けるところもあるほどです。

セックスレスの問題は夫婦間の話し合いが必要という人もいますが、話せば話すほどセックスが遠のいていくカップルもいるでしょう。

「触れられると拒否反応が出る」「妻だけにEDで困っている」など、夫婦だけでは解決が難しい問題は、専門家に相談するのが賢明です。

まとめ

セックスは夫婦の大切なコミュニケーションです。満足のいくセックスライフを送る夫婦は、いつまでも若々しく、良好な関係を保つことができます。

一方、セックスレスを放置しておくと、不倫や離婚につながる可能性もゼロではありません。日々の小さなスキンシップを大切にし、夫婦間で解決できなければ専門家に相談しましょう。

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