「助けを求めるのが苦手だ」という人がいますが、困っている状況を周囲に正確に伝えれば、1人で悩むよりもずっと早く、悪い状態から抜け出せるかもしれません。上手な助けの求め方とストレス解消の方法、周囲から助けてもらいやすい人の特徴を紹介します。
どんなときに助けがほしい?
自分だけではどうしようもなくて、誰かに助けてほしいと思うときは誰にでもあります。
人は、どんな時に助けが欲しいのでしょうか?
ここでは、助けてほしいと思うことが多いケースをいくつか挙げていきます。
恋愛で深く悩んでいるとき
恋愛をしていると、感情が複雑に変化します。悩んだり、苦しんだりするのはおかしいことではありません。
恋愛に対してどれだけのめり込んでいるのか、自分の中で相手の存在がどれほど大きくなっているかによって度合いは違うものの、誰かに好意を寄せている以上は、人は時に苦しさを感じてしまいます。
相手のことを考えすぎて、自分の行動や発言を後悔したり、別れた時には喪失感に打ちひしがれたりするでしょう。
恋愛は2人でするものだからこそ、1人で苦しさを溜め込んでしまいがちです。誰かに助けてほしい、話を聞いてもらって楽になりたいと思うのは当然と言えます。
人間関係がうまくいっていないとき
学校や職場、友人、家族との人間関係がうまくいっていないとき、助けてほしいと感じます。
人間関係は自分と他人との間で築くものなので、1人ではどうにもできず苦しむことが多いのです。特に、集団生活の中ではいくつもの人間関係が絡み合うため、複雑になることもよくあります。
こじれてしまった人間関係にもともと愛着があったり、何とか改善したいともがいたりしていると、ますます苦しさは大きくなります。そんなとき、第三者に助けを求めたくなるでしょう。
成績や業績が伸び悩んでいるとき
学校の成績や仕事の業績は、ほとんどが1人で向き合うことになるものです。自分としては一生懸命やっているつもりなのに、なかなか結果が出ない時には焦燥感に駆られるでしょう。
特に、進学のための受験や出世のタイミングを控えている時には、どうにかしなければと苦しさが増します。
周りからの視線を気にしがちな人は、自分の成績や業績が振るわないことで、呆れられているのではないか、がっかりされているのではないかと恐れるでしょう。
自分だけでは結果を出すことに限界を感じた時、誰かに助けてほしいと考えるのです。
辛い気持ちを解消させるには
辛い気持ちを抱えた時には、どのように解消すればよいのでしょうか。1人で抱え込んでいては、状況は良くならないことの方が多いでしょう。
解決する可能性が高いのは誰かの力を借りることですが、状況によってはそう簡単に助けを求められないこともあるかもしれません。実際に行動してもらえなくても、話を聞いてもらうだけで、辛い気持ちを解消させることはできるはずです。
誰かに相談やストレスの解消が必要
周りの誰かに相談することで、気持ちが軽くなることがありますが、親しい人だからこそ相談できないという場合もあるでしょう。
そのようなときは、匿名でインターネットや電話の相談窓口に連絡するといった選択肢もあります。いきなり解決することを目的にするのではなく、相談することで自分の気持ちを楽にすることを優先させましょう。自分が悩んでいることを伝え、共感してもらうだけで気持ちは軽くなります。
話を聞いてもらえた、という事実は、問題を1人で抱えていた時のストレスから解放してくれるでしょう。
家族や友人などの身近な人に相談を
より親身になってくれるのは、家族や友人などの身近な存在です。信頼できる人なら悩みを打ち明けやすいという人は、ぜひ頼ることをおすすめします。
「心配を掛けたくない…」と思う人もいるかもしれませんが、あなたのことを大切に思っている人ほど、相談されると心配よりも先に嬉しく感じるものです。頼ってもらえた、力になってあげたいという気持ちになります。
信頼関係が強い人ほど、解決するために何かしらの行動を起こしてくれる可能性が高いです。この人なら大丈夫だと信じられる人に、助けを求めてみましょう。
人に助けを求めるのが苦手な理由は?
1人で解決するより、誰かの力を借りた方がよいと頭では分かっていても、なかなか人に助けを求められないという人もいるでしょう。
「人を頼るのが苦手だ」という自覚がある人は、なぜ苦手だと感じるのかを冷静に分析してみましょう。原因が分かれば、人に助けを求めることへの抵抗感が薄れるかもしれません。
考えられる理由を2つ紹介しますので、自分に当てはまるかどうかをチェックしてみましょう。
プライドが高い
プライドが高いと言われると、否定したくなる人も多いかもしれませんが、プライドの高いのは決して悪いことではありません。堂々と振る舞い、自信を持って何かにチャレンジするためには必要なものです。
ただし、自分が苦しい状況に追い込まれたときには、プライドの高さは大きな枷になります。
普段は自信満々に振舞えていたはずの自分が誰かに助けを求めるのは、恥ずかしいことなのではないか、期待外れに思われるのではないかという恐れにつながるのです。
なかには、苦しんでいることそのものを周囲に悟られないように、無理に平気なそぶりを見せる人もいます。
誰かに助けてほしいのに、周りの目が気になって正直に助けを求められないという状況に陥ってしまうのです。
否定や非難を怖がっている
人に助けを求めることで、否定されたり非難されたりすることを恐れる人もいます。
助けてほしいと思う時点で、心は傷付き、弱ってしまっている状態です。
助けを求めたことを否定されたときのことを考えると、これ以上傷つくことは耐えられないと感じ、助けを求める声を上げられなくなります。
誰かに助けを求めるメリット
助けを求められず、なかなか苦しみから抜け出せないという人もいるでしょう。現状が続くことは、決して良いこととは言えません。同じ状況が長く続けば続くほど、自分の心はどんどん傷ついていきます。
さらに、時間が経つと助けを求めにくくなり、状況はより悪化するのです。
そうならないために、誰かに助けを求めることにどんなメリットがあるのか、しっかりと理解しておきましょう。
問題解決の近道に
誰かに助けを求めることは、さまざまな面から問題解決の近道になります。
1人で悩むよりも、周囲の協力を得ることで、具体的な解決策が浮かび、前進することもあるでしょう。追い込まれている時の自分1人の視点では見えてこなかった、新しい目線で物事をとらえることで、解決できるかもしれません。
助けを求めることは、その行為そのものが情報発信です。
「この人はこのことで苦しんでいる」と周囲が認識することで、自分が求めている情報が集まってきやすくなります。解決の鍵となる人を呼び寄せたり、相談できる機関とつながれたりもするでしょう。
周囲に助けを求めるコツ
助けを求めるときのハードルをぐっと下げるためには、いくつかのコツがあります。性格や人柄とは関係なく、誰もが工夫すればできることばかりなので、ぜひ実践してください。
重要なのは、誰に、何を、どうしてほしいかを正確に伝えることです。
誰に助けを求めるべきか考える
最初に、助けを求める相手は誰が適切かを考える必要があります。このとき、相手の人柄や自分との関係性のほか、問題解決能力がその人にあるかどうかも見極めましょう。
ただ話を聞いて欲しいだけであれば、単純に親しい人でもよいですが、愚痴を吐いてすっきりしただけにとどまり、根本的解決にならない可能性があります。具体的に解決へと導いてくれる人を選ぶのがおすすめです。
仕事で任されている業務量が多すぎて苦しいなら、直属の上司に助けを求めましょう。学校や職場の人間関係が悩みなら、スクールカウンセラーや他の同僚・上司など、調整役になれそうな人を見つけることが大切です。
助けてほしいことを具体的に
次に、具体的に何をして欲しいかを伝えましょう。自分が何を求めているかを伝えられなければ、相手も動きようがないからです。
苦しくて気持ちが不安定な中、いきなり頭の中で実践するのは難しいかもしれません。そんなときは、紙に書き出して整理してみましょう。
頭の中だけでは混乱していたことも、目に見える形にすると冷静に読み取ることができ、解決策も見つかりやすくなります。
例えば、仕事量が自分のキャパシティを超えている場合は、上司に相談して期限を延ばしてもらうか、協力者をつけてもらいましょう。
上手くコミュニケーションが取れないクラスの友人や、仕事仲間に悩んでいるときは、仲を取り持ってもらえるよう依頼してみてはいかがでしょうか。
時間や量・期間などを伝える
時間・量・期間などの具体的な数字を出すことで、相手にどれくらいの負担になりそうか、いつまで力を貸せば解決しそうかを考えてもらいましょう。数字を出すと、相手も期限が分かるので引き受けやすくなります。
自分自身も、いつまでも助けてもらうわけではないという線引きができるので、頼りすぎることを防げます。責任感が強すぎて助けを求められなかったという人も、少しハードルが下がるのではないでしょうか。
気軽にできるストレス解消方法も
悩みで心が支配されて、気持ちがどんよりしているときは、溜めてしまっているストレスの解消方法を考えましょう。
今すぐには誰にも助けを求められないなら、自分でもできることで状況を改善させるのです。ストレスでいっぱいになった心を癒してすっきりすることが、悩みの解決に向けた第一歩になります。
心の健康を取り戻すことで、悪い状況から抜け出すための気力がわいてくるのです。
自然の中を散歩する
助けを求めるのは、人でなくても良いのです。自然に助けを求め、癒されてはいかがでしょうか。
自然の中で90分程度散歩すると、悩みを思い返す回数が少なくなったという研究結果が報告されています。
どうにもならない状況を考えて苦しむ時間を少しでも減らし、脳を疲れから解放しましょう。
風や木々、空の色を楽しんだり、足音に耳を傾けたりして五感をフルに活用していると、意識が悩みから離れて気持ちが楽になります。
出典:Nature experience reduces rumination and subgenual prefrontal cortex activation
スポーツで気分転換をする
スポーツで気分転換することもおすすめです。自分でどうにもならない心配を抱えていることで、暗くなってしまった心を浮上させましょう。
最初はスポーツをする気分ではないかもしれませんが、体を思い切り動かしていると、悩みにかける思考時間が格段に少なくなっていることに気づきます。
悩みを考える時間を強制的に減らす、というところがポイントです。
我慢をせずに思い切り泣く
誰かに何とかしてほしい、助けてほしいという行き場のない気持ちを、思いっきり泣くことで開放しましょう。
泣くことは、ストレス解消に効果的です。泣くだけでは気分が晴れないという場合は、泣き疲れた勢いのまま、しっかり眠りましょう。
たっぷりと睡眠をとる
眠ることは脳と心に休息を与えます。睡眠をしっかりとると、起きた時に少し心が軽くなり、心に余裕も生まれまるでしょう。
今まで苦しむことだけに使われていた思考が切り替わり、解決方法を前向きに考えられるようになります。
感情を文字にして気持ちの整理を
今自分の中にある感情を、文字にして吐き出してみるのも効果的です。人は、苦しい状況が長く続くと、だんだん気持ちにばかり焦点が当たるようになり、なぜ辛いのか原因が見えなくなってしまいます。
自分の心の整理のために文字にするので、人に見せる必要は全くありません。他人を気にせず、正直な気持ちを遠慮なく全部書きましょう。
何を辛いと思うのか、原因は何か、後悔していることまで振り返り、書き終わったら一旦どこか見えないところに置きます。少し時間を置いて読み返すと、今よりも冷静になって自己分析できるはずです。
助けてもらえる女性になるには
誰かに助けを求められずに苦しむ女性がいる一方で、なぜか周りからすんなりと助けてもらえる女性もいます。
実はいつも自然と助けてもらえている女性には、共通点があるのです。4つ挙げますので、自分にも活かせそうだと思うポイントがあればぜひ取り入れてみてください。
いつでも一生懸命な女性
頑張り屋な女性は、周りから見ても魅力的です。いつでも一生懸命な女性が、困って助けを求めてきたら自然と手を差し伸べたくなるでしょう。
辛いことがあっても、健気に頑張り続けようとする女性は、性別問わずに好かれるタイプです。
素直で明るい話しかけやすい女性
素直で明るい女性は、親しみを持れやすいです。どんな人にも笑顔で対応するような人なら、話しかけやすく、なおさら周囲に人が集まるでしょう。
気に入っている人が困っている時には、進んで手を差し伸べるものです。また、素直で話しかけやすい女性は、助けを求めるときにも素直に言葉にすることが多いので、周囲も協力を申し出やすいという特徴があります。
きちんと感謝をする女性
人を助けるということは、多かれ少なかれ負担がかかることですが、助けられたことに対して感謝がきちんとできる女性は、周囲も率先して助けてくれます。助けるのは大変だったけど、手を貸してよかったと思えるのです。
お礼を言える女性は、また同じように苦しい場面に直面しても、周囲が繰り返し助けようとしてくれます。礼儀正しい女性は、年齢性別問わず誰にでも好感を持たれるでしょう。
少し天然な女性
どこか抜けている天然な女性は、その憎めないキャラクターで周りがサポートしてくれます。放っておくのがなんだか心配になり「自分が助けてあげなくちゃ」という気持ちにさせるのです。
全くの無意識の天然は、男女ともに可愛がられることが多いでしょう。一方で、意識的に天然を演じ、周りの助けを引き出そうとする女性もいるのは確かです。
そのような女性は、同性から反感を買うことがあります。あまりにあからさまな場合は、男性からも勘づかれて警戒されてしまうでしょう。
まとめ
辛くて1人だけではどうにもならないとき、今の状況を少しでも良くするための行動ができると理想的です。
頼りになりそうな人がいるなら、自分の気持ちを整理して助けてほしいことを伝えましょう。今すぐには助けが得られそうになければ、自分の気持ちをほんの少しでも軽くするため、気分転換をするのがおすすめです。
周りの人に助けてもらい、悪い状況を抜け出しましょう。