【占い基礎知識】暦について知ってみよう!
占術・診断
2020.10.28

【占い基礎知識】暦について知ってみよう!

暦には様々な種類が存在します。その中でも大きく3つに分けると、太陽暦、太陰暦、太陰太陽暦の3種類が代表的とも言えます。

さまざまな暦法

太陽暦

地球が太陽を1周する時間を基準にしている暦のことです。地球が太陽の周りを1周する周期を1年とすることから、太陽暦と言われています。

1年、つまり365(366)日を主体としたもので、現在、世界的に使われている太陽暦でもあり、私達が日々、目にしているカレンダーなどに使用されています。

太陰暦

太陰暦は月の満ち欠けが基準とする、太陽と比較した月のことです。月は平均 29.53059日の周期で規則正しく満ち欠けするので,太陰暦は自然に発生しました。太陰暦は太陽暦よりも短いのが特徴となっています。

太陰太陽暦

太陰暦をベースにして取り入れられ、また、太陽暦も組み合わせたものです。太陰暦の暦がズレるデメリットをカバーするために、数年に1度「閏(うるう)月」を入れて、1年を13ヶ月にする暦法です。日本では太陰太陽暦が長い間使用されていました。

日常によく目にする七曜と暦注とは

暦には七曜と六曜というものがあります。私たちがよく目にするカレンダーに記載されており、それぞれ1日単位で振り分けられています。

七曜

太陽,月と水星,金星,火星,木星,土星の七つの天体のこと。また日曜から土曜までの週日の総称。つまり現在の暦のような1週間を7日で分けた区切りのことをいいます。

暦注

暦に記載される日時・方位などの吉凶、その日の運勢などの事項のこと。暦注にはさまざまな種類がありますが、その一つに六曜があります。 たとえば、大安や、友引などがそれにあたります。

六曜で一日の運勢を見てみよう

六曜とは、簡単に言ってしまえばその日の運勢を示すものです。

「先勝」「友引」「先負」「仏滅」「大安」「赤口」6つを指し、それぞれ意味を持っています。 六曜という名前はあまり聞きなじみがないかもしれませんが、先勝や大安と聞くとより分かりやすいかもしれません。

友引(ともびき)

「友人を引き込む」とされている日なので、結婚式の日としては良く、葬式をするのは特にNGとされている。

先勝(せんしょう)

「なるべく先まわりして行動する」と良い日とされる。

先負(せんぶ)

先勝とは逆に、急ぐとものごとが失敗に終わる日。何事も起こらないよう無難に過ごすことがおすすめ。

仏滅(ぶつめつ)

「物が終わる(滅する)日」新しく何かをはじめない方が良い日。お祝い事などはNG。

大安(たいあん)

「やってはいけないことが何もない日」結婚式などはこの日が吉。

赤口(しゃっこう)

午の刻(午前11時ごろから午後1時ごろまで)のみ吉で、それ以外は凶とされる。火や刃物に注意したい日。

【春・夏編】二十四節気とは?

二十四節気は太陽の動きをもとにしています。黄道を24等分し、その分割点を含む日に季節を表す名称を付しています。

春の二十四節気

【春】立春(りっしゅん)

春の始まりであり、1年の始まりである時季。

【春】雨水(うすい)

雪から雨へと変わり、降り積もった雪も溶けだす時季。

【春】啓蟄(けいちつ)

大地が温まって、冬ごもりから目覚めた虫が、顔を出す時季。

【春】春分(しゅんぶん)

昼夜の長さがほぼ同じになる時季。

【春】清明(せいめい)

花や鳥、空や風が春の息吹を謳歌する時季。

【春】穀雨(こくう)

春の柔らかな雨に農作物がうるおう時季。

夏の二十四節気

【夏】立夏(りっか)

さわやかな晴天が続き、気温が上がる時季。

【夏】小満(しょうまん)

陽気がよくなり草木が成長して茂る時季。

【夏】芒種(ぼうしゅ)

梅雨入りも間近で少し蒸し暑くなってくる時季。

【夏】夏至(げし)

太陽が最も高く昇り、1年で最も昼が長い時季。

【夏】小暑(しょうしょ)

梅雨明けも近くなり、だんだん暑さが増していく時季。

【夏】大暑(たいしょ)

夏の暑さが本格的になる時季。夏の終わり。

【秋・冬編】二十四節気について

秋の二十四節気

【秋】立秋(りっしゅう)

厳しい残暑は続くが、暦上では秋。

【秋】処暑(しょしょ)

暑さがおさまる時季。台風シーズン。

【秋】白露(はくろ)

秋が深まり、草花に朝露がつきはじめる時季。

【秋】秋分(しゅうぶん)

昼夜の長さがほぼ同じになる時季。

【秋】寒露(かんろ)

草木に冷たい露が降りる時季。

【秋】霜降(そうこう)

早朝に霜が降りはじめる時季。秋の終わり。

冬の二十四節気

【冬】立冬(りっとう)

木枯らしが吹き、冬の訪れを感じる時季。

【冬】小雪(しょうせつ)

木々の葉が落ち、山には初雪が舞い始める時季。

【冬】大雪(たいせつ)

本格的な冬の到来。平地にも雪が降る時季。

【冬】冬至(とうじ)

1年で最も夜が長く、昼が短い時季。

【冬】小寒(しょうかん)

池や川の氷も厚みを増し、寒さが厳しくなる時季。

【冬】大寒(だいかん)

冷え込みもはげしく、寒さが最も厳しい時季。

【立春~啓蟄】七十二候について

二十四節気は半月ごとの季節の変化を示しますが、これをさらに5日ずつにわけて、気象の動きや動植物の変化を知らせるのが七十二候です。

【立春】

東風解凍(はるかぜこおりをとく)

春の風が川や湖の氷を解かし始める時季。

黄鴬睍睆 (おうこうけんかんす・うぐいすな)

山里でウグイスが鳴き始める時季。

魚上氷(うおこおりをはいずる)

水がぬるみ、割れた氷の間から魚が飛び跳ねる時季。

【雨水】

土脉潤起(つちのしょううるおいおこる)

雪がしっとりとした春の雨にかわる時季。

霞始靆(かすみはじめてたなびく)

春霞がたなびき始める時季。

草木萠動(そうもくめばえいずる)

草木が芽吹き始める時季。

【啓蟄】

蟄虫啓戸(すごもりむしとをひらく)

冬ごもりをしていた生きものが姿を表す時季。

桃始笑(ももはじめてさく)

桃の花が咲き始める時季。

菜虫化蝶(なむしちょうとなる)

青虫が紋白蝶になる時季。

【七十二候】春分~穀雨について

【春分】

雀始巣(すずめはじめてすくう)

雀が巣を作り始める時季。

桜始開(さくらはじめてひらく)

桜の花が咲き始める時季。

雷乃発声(かみなりすなわちこえをはっす)

春の訪れを告げる雷が鳴り始める時季。

【清明】

玄鳥至(つばめきたる)

つばめが南の国から渡ってくる時季。

鴻雁北(こうがんかえる)

雁が北へ帰っていく時季。

虹始見(にじはじめてあらわる)

雨上がりに美しい虹が見え始める時季。

【穀雨】

葭始生(あしはじめてしょうず)

水辺の葭が芽吹き始める時季。

霜止出苗(しもやみてなえいずる)

霜が降りなくなり、苗代で稲の苗が生長する時季。

牡丹華(ぼたんはなさく)

牡丹が大きな花を咲かせる時季。

【七十二候】立夏~芒種について

【立夏】

蛙始鳴(かわずはじめてなく)

蛙が鳴き始める時季。

蚯蚓出(みみずいずる)

みみずが地上に出てくる時季。

竹笋生(たけのこしょうず)

たけのこが出てくる時季。

【小満】

蚕起食桑(かいこおきてくわをはむ)

蚕が桑の葉を盛んに食べだす時季。

紅花栄(べにばなさかう)

紅花の花が咲きほこる時季。

麦秋至(むぎのときいたる)

麦の穂が実り始める時季。

【芒種】

螳螂生(かまきりしょうず)

かまきりが卵からかえる時季。

腐草為蛍(かれたるくさほたるとなる)

蛍が舞い、光を放ち始める時季。

梅子黄(うめのみきなり)

梅の実が黄ばんで熟す時季。

【七十二候】夏至~大暑について

【夏至】

乃東枯(なつかれくさかるる)

夏枯草の花が黒ずみ枯れたように見える時季。

菖蒲華(あやめはなさく)

あやめの花が咲き始める時期。

半夏生(はんげしょうず)

半夏が生え始める時季。

【小暑】

温風至(あつかぜいたる)

熱い風が吹き始める時季。

蓮始開(はすはじめてひらく)

蓮の花が咲き始める時期。

鷹乃学習(たかすなわちたくしゅうす)

鷹の子が飛ぶ技を覚え、巣立ちを迎える時季。

【大暑】

桐始結花(きりはじめてはなをむすぶ)

桐の花が実を結び始める時季。

土潤溽暑(つちうるおうてむしあつし)

土がじっとりとして蒸し暑くなる時季。

大雨時行(たいうときどきふる)

ときどき大雨が降る時季。

【七十二候】立秋~白露について

【立秋】

涼風至(すずかぜいたる)

涼しい風が吹き始める時季。

寒蝉鳴(ひぐらしなく)

甲高くひぐらしが鳴き始める時季。

蒙霧升降(ふかききりまとう)

深い霧がまとわりつくように立ち込める時季。

【処暑】

綿柎開(わたのはなしべひらく)

綿を包むガクが開き始める時季。

天地始粛(てんちはじめてさむし)

暑さがようやくおさまり始める時季。

禾乃登(こくものすなわちみのる)

いよいよ稲が実り、穂を垂らす時季。

【白露】

草露白(くさのつゆしろし)

草に降りた露が白く光って見える時季。

鶺鴒鳴(せきれいなく)

せきれいが鳴き始める時季。

玄鳥去(つばめさる)

燕が子育てを終え、南へ帰っていく時季。

【七十二候】立冬~大雪について

【立冬】

山茶始開(つばきはじめてひらく)

さざんかの花が咲き始める時季。

地始凍(ちはじめてこおる)

大地が凍り始める時季。

金盞香(きんせんかさく)

水仙が咲き芳香を放つ時季。

【小雪】

虹蔵不見(にじかくれてみえず)

虹を見かけなくなる時季。

朔風払葉(きたかぜこのはをはらう)

北風が木の葉を吹き払う時季。

橘始黄(たちばなはじめてきばむ)

橘の実が黄色く色づき始める時季。

【大雪】

閉塞成冬(そらさむくふゆとなる)

空が閉ざされ真冬になる時季。

熊蟄穴(くまあなにこもる)

熊が穴に入って冬ごもりする時季。

鱖魚群(さけのうおむらがる)

鮭が群がって川を上る時季。

【七十二候】夏至~大寒について

【冬至】

乃東生(なつかれくさしょうず)

夏枯草が芽をだす時季。

麋角解(さわしかつのおる)

鹿の角が落ちる時季。

雪下出麦(ゆきわたりてむぎのびる)

雪の下で麦が芽をだす時季。

【小寒】

芹乃栄(せりすなわちさかう)

芹が盛んに育つ時季。

水泉動(しみずあたたかをふくむ)

地中で凍っていた泉が動き始める時季。

雉始雊(きじはじめてなく)

雉が鳴き始める時季。

【大寒】

款冬華 (ふきのはなさく)

雪の下からふきのとうが顔をだす時季。

水沢腹堅(さわみずこおりつめる)

沢に厚い氷が張りつめる時季。

鶏始乳(にわとりはじめてとやにつく)

鶏が鳥屋に入って卵を産み始める時季。

日本でも馴染み深い節句についておさらい

節句とは、日本の四季や季節の節目を、伝統行事を踏まえて祝う式日のことです。七夕や端午など、日本の行事にも深く馴染みがありますよね。

馴染みの深い節句一覧

1月7日:人日(じんじつ)

七草粥を食べ、一年の健康・無病息災を祈る日。

3月3日:上巳(じょうし)

女の子の成長を祝う行事。桃の節句とも言われます。

5月5日:端午(たんご)

男の子の成長を願う日。端午の節句とも言われます。

7月7日:七夕(しちせき)

短冊に願い事を書き、笹の葉に吊るして願い事する日。

9月9日:重陽(ちょうよう)

菊を用いて厄祓いや長寿祈願をする日。

雑節とは?(春~夏編)

日本には、雑節という暦日があります。 雑節は、二十四節気や五節供のように中国から伝わったものではなく、日本人の生活文化から生まれた日本独自のものです。

春~夏の雑節

節分(せつぶん)

豆をまいて邪気を追い払う日。

春社日(はるしゃにち)

生まれた土地の氏土を参拝する日。

春彼岸(はるひがん)

先祖の供養や墓参りなどを行う期間。

春土用(はるどよう)

土を避ける日。

八十八夜(はちじゅうはちや)

一番茶を摘む季節。

入梅(にゅうばい)

暦上での梅雨入りの時季。

半夏生(はんげしょう)

梅雨の終わりの日。

雑節とは?(夏~冬編)

夏~冬の雑節

中元(ちゅうげん)

世話になった人々に贈り物をする習慣。

お盆(おぼん)

先祖の霊を供養する仏教行事。

夏土用(なつどよう)

鰻を食べる習慣がある。土を避ける日。

二百十日(にひゃくとおか)

台風の多い日もしくは風の強い日。

秋彼岸(あきひがん)

ご先祖様に感謝をし、お墓参りなどをする日。

二百二十日(にひゃくはつか)

稲が開花する重要な時期だが台風が多い。

秋社日(あきしゃにち)

土地の神様をまつる日。

秋土用(あきどよう)

呼吸器系に注意する日。土は避けるべし。

冬土用(ふゆどよう)

冷えや肝臓に注意する日。土は避けるべし。

元日(がんじつ)

年の始めの日。門松やしめ縄で豊作を祝う日。

寒の入り(かんのいり)

寒の季節。寒さが増してくる時季。

暦と月の満ち欠けの関係性

月の満ち欠けは、地球と月と太陽の位置関係で決まります。そのため、必然的に暦とも深く関係してくるのです。

月は地球の周りを公転しているので太陽に照らされた部分が変わり、地球から見た月は劇的な満ち欠けを繰り返します。地球から見た月を月相として0から28などの数字で表したものが月の満ち欠けです。

月相とは月の満ち欠けの姿、月齢とは月の満ち欠けの年齢と考えてください。少し似てはいますが、関係性が一致したりしなかったりと、一貫性がないので、全くの別物になります。

満ち欠けによって変わる月の呼び方

月の満ち欠けには、月の様子から名前が付けられているものもあります。

月の呼び方一覧

月齢0:新月(しんげつ)

朔のこと。月が見えない時期。

月齢1:繊月(せんげつ)

繊維の様に細い月が見えることがある。

月齢2:三日月(みかづき)

異称が多く、初月・若月・眉月とも呼ばれる。

月齢6:上弦の月(じょうげんのつき)

半月。弓の形に似ている状態。

月齢9:十日夜の月(とおかんやのつき)

上弦の月より幾分ぷっくりとふくらんだ月。

月齢12:十三夜月(じゅうさんやつき)

満月に次いで美しい月とされている。

月齢13:小望月(こもちづき)

満月(望月)の前夜。ほぼ満月。

月齢14:満月(まんげつ)

英語ではFull Moon。ほぼまん丸な月。

月の呼び方~満月から新月になるまで~

月の呼び方一覧

月齢15:十六夜(いざよい)

満月(望月)の翌日。

月齢16:立待月(たちまちづき)

立ちながら待っているうちに出てくる月。

月齢17:居待月(いまちづき)

待ちくたびれて座ってしまうので「居待月」

月齢18:寝待月(ねまちづき)

もう床に入って待つから「寝待月」。少し膨らんだ半月。

月齢19:更待月(ふけまちづき)

夜も更ける頃なので「更待月」。

月齢22:下弦の月(かげんのつき)

月を弓に見立てての名前。下向きの半月。

月齢25:有明月(ありあけづき)

夜明けの空(有明の空)に昇る月。

月齢29:三十日月(みそかづき)

新月頃。細い月。

まとめ

いかがでしたか?大ボリュームでお送りした暦の基礎知識。私たちの生活において、暦はとても重要な存在であり、様々な意味をもたらすものです。また、鳥や花、自然から生まれた言葉や文化を見ると、昔の方がどれほど自然を大切にし、守ってきたかがわかりますね。

こうして昔の方々から受け継ぎ、今もなお、文化として大切にされ続けているものがたくさんあります。自然や地球、月の関係性などは、知らないところで深くつながりあっていることが分かったと思います。知っていくと、意外と奥が深く、楽しいものです。この機会に暦についてもっと理解を深めてみませんか?

関連記事

あなたにおすすめの記事