古代中国から伝わる森羅万象を基盤とした「易経」をベースに、日本でも古くから馴染んできた「易占(えきせん)」。 難しい文字にとっつきにくい印象を覚えるかもしれないですが、私たちに深く関わるこの占術をこの記事ではご紹介します。
「易」の由来とは?どんな占い?
易は古代中国から伝わる儒教の経典「易経」から来ています。 易経は森羅万象を捉えたもので、全ての要素を「太極」そして「陰」と「陽」の2つに分け、さらに8つの要素「八卦」に分けます。
一般的に占う時は、八卦と八卦を組み合わせた「六十四卦」という要素を使います。 占い師のテーブルに棒の束が立ててあるのを見たことはありませんか?
あれは易占で使用する筮竹(ぜいちく)という竹ひごのような棒で、実は50本もあります。 この棒をイメージすると、何となく易占が何かイメージが湧くのではないでしょうか。
易の歴史は古代中国の神話にまで遡る
易のはじまりと歴史を見ていきましょう。前述で易は「易経」から来ているとお伝えしました。
「易経」の著者
紀元前3000年以上も昔、古代中国神話に伏羲(ふっき)という人物が登場します。 伏羲は神様または帝王と呼ばれており、この伏羲が陰と陽、森羅万象を説いた「易経」の著者とされています。
そして「八卦」を編み出し、「六十四掛」としました。
筮竹(ぜいちく)のルーツ
占いの歴史として一番古く伝えられているのは殷(いん)の時代、紀元前17~12世紀ごろです。 この時代に亀のひび割れた甲羅を用いた亀甲占いが登場しています。
しかし当時は甲羅の入手が困難だったため、紀元前12~18世紀の周の時代では草の茎を使って占う方法が編み出されました。 これが易の筮竹(ぜいちく)のルーツとなります。
易の占い方法は複雑?
日本で一般的に行われているのは、周王朝の時代に確立した「周易」という易法でしょう。 「乾 (けん)・兌(だ)・巽(そん)・坎(かん)・離(り)・艮(ごん)・震(しん)・坤(こん)」の八卦の要素をベースに占います。
この方法は筮竹を使って行われ、その中でも「本筮法」「中筮法」「略筮法」の3種類があり、本筮法はとても時間が掛かるため、中筮法や略筮法と呼ばれる方法を使うことが一般的です。
筮竹(ぜいちく)をを使わずにサイコロやコインを代用して占う場合もあります。
易占は直近の未来を見るには優れた占い
易占は他の占いと異なり、未来を見る場合は1年先ほどまでしか見えません。 「将来結婚できるか」などの1年以上を見越した占いには向いていませんが、現状の吉凶や1年内の運勢を占うにはとても優れた占いです。
例えば、「今引っ越しをするかどうか」「近いうちに好きな人に告白するべきか否か」こういった悩みにはオススメです。 森羅万象を読み解く易で占えることは幅広く、一般的に占えることはほぼカバーしているので、恋愛に限らず仕事や人生、お金のことや健康のことなどジャンルを絞らないのが特徴といえるでしょう。
まとめ
- 易占は古代中国から伝わる儒教の経典「易経」からきている
- 「易経」の著者である伏羲は神様、帝王と呼ばれていた
- 易占は筮竹(ぜいちく)を使った方法が一般的
- 易で占えることは幅広く、恋愛運、金運、仕事運などジャンルを問わない
いかがでしたか? ちょっと難しそうな印象がある易占ですが、中国では古くから歴史があり、現在の日本にも影響を与えています。 実は、「八卦」は相撲の「はっけよい」という言葉でもお馴染みなんですよ。
そんな「当たるも八卦、当たらぬも八卦」という気持ちで、気軽に易占いをしてみるのはいかがでしょうか。
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